というのは、世帯主(麻布小寅堂店主)が風邪ひいてダウンしてしまってるんですよね。
一番ひどかったのが、大きなプレゼン当日だった2日前。朝起きたら喉がとてもひどく痛んだ。熱を測ったら37度5分。「これはいかん」と思った世帯主は、これ以上ひどくならないようにと解熱鎮痛剤を飲んだ。もともと胃が強くないから胃に負担をかけないようにと、多めの水で飲んだ。
でも、それがいけなかったんだ。
プレゼン会場はすごく冷えていた。調子が悪い上に苦手な冷えだ。プレゼン開始前に2度トイレにいきたくなった。だるくて少しボーッとしてたけど、薬も飲んだし気合いでなんとかなるかなって思ったらしい。
ところが、プレゼンが始まって50分くらいたったところで、世帯主はまたトイレに行きたくなった。でも、パフォーマンスは佳境にさしかかってる。「さっき2回もトイレにいったし、なんとかなるだろう」。そう思ったのもつかの間、今度は旧劇に体に力が入らなくなった、というか体の力がすごい勢いで抜けていった。目の前がグルグル回る。目の前の資料が全く読めない。なんとか字づらを追っても頭に入ってこない。寒気がするのに冷や汗が出る。気持ちも悪くなってきた。
「こ、これは本当にまずい」「このままでは最後までもたない」「無理してここで粗相しちゃったら周りにヒンシュクかも」
世帯主は意を決してトイレに行くことにした。係の人に伝えて中座した。トイレへの行き帰りも雲の上を歩いているような感じだったらしい。会場に戻ってプレゼンを続けたけど、もうヘロヘロのまま。最後の力をふりしぼろうとしたけど、その力がどこにあるのさえ分からなかった。倒れないでいるのが精一杯だったらしい。
後から考えると、どうも貧血を起こしていたらしいんだよね。お医者さんに相談もせずに解熱鎮痛剤を飲んだのがよくなかったのかも知れない。多めの水を飲んで寒い会場に臨んでしまって、ダブルパンチでやられちゃったってわけ。
翌朝、声もガラガラになって熱もあったんだけど、世帯主はいつも通り仕事に出かけようとしてた。でも、ふと僕たちがソファでゴロゴロくつろいでいる姿をみて、「済んじゃったことをクヨクヨしても仕方がないよねぇ。今は体を休めて治すのが先決だねぇ」と、休みを取ることにして、そのままソファに倒れ込んでしまったんだ。やれやれ。
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<今日の筆者>いとう・ひろのしん(下の黒猫)
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
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