こんにちは。僕、長男ヒロノシンです。僕はバレンタインでーにチョコレートももらえず、ちょっとすね気味なんですよね…。おまけに軽いゲロヨンをしちゃって、トラちゃんに「大丈夫?抱っこしてあげようか?」なーんて抱きしめられてしまって、死ぬかと思っちゃっちゃいました、ほんと。
で、写真は何かというと、昼寝をしていたノドカに世帯主が歯磨き粉を近づけてノドカの反応を見たときの様子なんだよね。実は、ノドカはミカンや歯磨き粉などの嫌いな臭いののもを見ると、とっても奇妙な顔をするんだよね。フレーメン現象ともまた全然違う、ほんと不思議というか変な顔で、説明するのが難しいんだ。
以前、連載していたコラムに書いたら、ある人から「フレーメンとは違うんですか?」って質問されたことがあったんだ。それで、いつかはどんな顔だか証拠を押さえなければ(?)と、世帯主の頭の中に課題としてずっと記憶されていたんだよね。
それで、1月のある日のこと、たまたま家族みんなでのんびり過ごしていた時に、世帯主はハッとその「宿題」を思い出した。お昼ご飯も食べ終わって歯も磨こうかと考えたときだったし、ノドカものんびり昼寝をしてた。で、カメラもすぐに使える状態だったんで、世帯主は撮影に挑戦したんだ。
「ノンノン、ちょっとごめんね」といいつつ、歯磨き粉のチューブを近づけると……案の定、ノドカは変な顔をした。でも、世帯主のいつもと違う雰囲気を不審に思ったノドカは既に身構えてたもんだから、変な顔をしたのはほんの一瞬だけで、あっという間に逃げの態勢を整え、違う場所へと移動していっちゃったんだ。「ンルルゥ〜」と、ちょっと抗議の声を出しながら。
世帯主は必至でシャッターを押したんだけど、大事な場面は逃してしまった。やっぱり、くつろいでいるところに好きでもない臭いをかがされるのは可哀相だと、躊躇したのがいけなかったんだよね。何度もやるわけにもいかないし、世帯主はすぐに諦めた。
「ごめんねぇ、ノンノン、悪気はなかったんだけど…」「ンルルルゥ〜、ッア、グルグルゥ〜」。単純で気のいいノドカはすぐに世帯主を許しちゃったんだ。ま、その代わりに抱っこはしてもらうわ、全身マッサージはしてもらうわで、ターボエンジンのように大きく喉をならして幸せそうにしてたから、いいのかもね。やれやれ。
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<今日の筆者>いとう・ひろのしん(下の黒猫)
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
★このコラムは某ウェブサイトで2000年1月〜'01年9月まで続いた連載コラム「21C(世紀)の猫」のアーカイブですが、今回は古いブログよりのお引っ越し分です。
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