店主が抱えております個人的な事情により、このたび麻布小寅堂の業務とともにHP更新もおやすみさせていただくことになりました。
当初5月いっぱいで完全閉鎖と考えていましたが、トップページ(各コラムの説明と筆者プロフィール)のみしばし残したいと思います。
2006年12月のオープンから4年半、長らくご愛顧いただきまして心から感謝申し上げます。
店主へのご連絡・お問い合わせはメール(a.kotorado☆gmail.com=☆を@に変えて下さい)にてお願いいたします。
店主が抱えております個人的な事情により、このたび麻布小寅堂の業務とともにHP更新もおやすみさせていただくことになりました。
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みなさんこんにちは。僕ひろのしんです。しばらくご無沙汰してしまいましたが、いかがお過ごしですか?
僕はつい先日、のどかと激しい追いかけっこをしていてついつい興奮し、仕事部屋のメーンパソコンを蹴り飛ばしちゃいました。結果、パソコンは見事に机から真っ逆さまに落下して壊れちゃいました。今朝は今朝でみんなが朝ご飯を食べてる目の前でゲロヨン。ちょっと最近ヒンシュクを買いがちな毎日です。
このメーンパソコン、世帯主がヘソクリから予算をひねり出して今年3月に買ったばかり。丸3年使っていたパソコンにがたがきちゃってどうしようもなくなり、泣く泣く世代交代した形だったんだけれど(やっぱり僕が落としてフレームも歪んでたし)、壊れ方がひどくてとても使えない状態。どうしようもなくて昨日9月29日午後に入院しちゃったんだよね。
これまた世帯主は仕方なく、ガタガタパソコンを引き出しの奥から引っ張り出してきた。いったん抜いたソフトやデータを入れ直し、使いだしたんだよね。
でも、あとは部品取り用になんとか使えるかなぁ…という状態になっていたオンボロパソコンだから、かなり苦労してる。「うーん…」「あらら…」「もうちょっと頑張ってぇ…」等々とつぶやきながら仕事をしている世帯主を見ていると、つい僕も責任を感じちゃって恐縮しちゃうのでした。やれやれ。
なんとか連載コラムの更新は続けていく予定ですので、どうぞよろしくお願いします。
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<今日の筆者>いとう・ひろのしん(下の黒猫)
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
★ほかにも充実したラインナップのコラムをどうぞ!
是非是非、ウェブ麻布小寅堂へ。
http://www.azabukotorado.com
感想ご意見は[email protected]へ。
北方系の血を引く私は本当にとってもこの夏の暑さはたまらない。いい加減にして〜!って言いたくなっちゃうくらい。玄関や仕事部屋の隅など、とにかく涼しいところを探して寝転んだり、ひんやり廊下にお腹をつけたりしてなるべく涼しく暮らす工夫するしかないのよね。
そんな毎日で私が編み出した涼を得る工夫の一つが飲み水だった。
世帯主が顔や手を洗うために洗面所に向かうと必ず私もついていく。洗面所のわきには風呂場もあるから、世帯主がお風呂やシャワーを利用する時ももちろん「同伴」する。で、私は洗面台にジャンプして正座して待つのよね。
それはもちろん、洗面所の蛇口を開いてもらうのをよ。それで、新鮮な水を飲んで体を冷やすってわけ。
十分に飲んだ後に、わざと頭をぬらしちゃうこともある。涼しいし、パシャッと跳ね返る水の動きや、見ている世帯主の反応が面白くてやめられない。
台所の両端にある私たちのご飯場所には水入りの深皿が2つある。洗面所にも手桶が置いてあって、そこにもお水が入れてある。なるべく新鮮な水が飲めるよう、世帯主は洗面所に行くたび、手桶の水を入れ替えてくれる。
でも、さすがにこの暑さだからすぐにぬるくなっちゃう。それで私はなるべく冷たくフレッシュな水をゲットする方法を考えたのだった。
最近はひろのしんも同じような手法を思いついた。でも、甘えん坊系のヒロノシンのは私の確固としたやり方とは違って、おねだり系なの。
世帯主の前で控えめに振り返りながら目を合わせる。それから後ろを気にしつつ洗面所方向に進んでいく。お願いついてきてね、って感じで世帯主を先導してくってわけ。そして洗面台に乗り、水の入った手桶と世帯主の顔を交互に見つめる。
「ああ、冷たい水が飲みたいのね」
「ぁ〜ん」
「はいはい、入れ替えてあげるよ」
「ぁ〜ん」
というわけで控えめながらも、ひろのしんもフレッシュなお水を飲む日々というわけなの。
え、のどか……?
のどかはねぇ〜。相変わらず天然、野性系のままで、お水はお皿にあるやつでオッケー、とにかく涼しく寝たい系。ひんやりした玄関のたたきの上や自分のお気に入りの場所を見つけて、独自の行き倒れ涼み系路線を突き進んでいるのだった。やれやれ。
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<今日の筆者>いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・ひろのしん
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
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みなさま残暑お見舞い申し上げます。40度を超えちゃうような文字通りの猛暑が続いたわけですが、皆様お元気ですか?
僕ヒロノシンは7月生まれなので暑いなぁと思いながらも大丈夫。わが家の女性陣は夏が苦手なもんだから、本当につらそうだ。スコットランドの血を引くしずか&のどか姉妹もそうだし、暑がりで汗かきな世帯主とトラちゃん(麻布小寅堂店主とその娘)もこの1週間、毎日汗だくだくになりながら帰ってきてた。トラちゃんはそれでも元気なんだけど、世帯主はもうヘロヘロ〜って感じ。世帯主、8月生まれの夏女のはずなのに、不思議だよね。
不思議なことはもう一つある。誕生日にもらった黄色いバラの花束が、玄関ポーチにかざってあったこと。沖縄生まれのシーサーに挟まれて咲いてたんだけど、せっかくのきれいな花、家の中に飾ればいいのにねぇ〜。
なーんて僕が言うと、「そんなことよく言えるわね!」と激しく抗議されそうなので、僕の性癖を正直に告白しておかなくちゃならない……よね?
以下、「草花を愛でる猫」と題して2001年4月12日にリリースされた僕ひろのしんのコラムです。しかし、写真を見るとやっぱり6年4カ月前の僕、若いよねぇ〜。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ただい、わっ、やられた!」。世帯主の声を背中で聞くことができたら、今日もゲームは僕ヒロノシンの勝ちだ。
足音が聞こえてきたら玄関で待機する。鍵を開ける音で身を低くして構える。そして、世帯主がドアを開けきらないうちに、外へとダッシュする。
足音をたてないようにしたり、ドアを開ける時に腰を低くしたり、カバンで防御したり。世帯主も毎日いろんな方法で応戦する。僕だって猫だから負けてはいない。勝敗は五分五分ってところかな。
別に脱走したいわけじゃない。僕の目的は玄関先にあるプランターと鉢植えだ。そこに植わってるオリヅルランやアイビー、ハツユキカズラに目がないんだよ。
僕と暮らし始めて、世帯主があきらめたことがある。部屋の中で緑を育てることだ。うちにはハーブや観葉植物、サボテンといった鉢植えがたくさんあるのに、部屋のなかには一つもない。全部ベランダか玄関先に避難させてある。僕が食べちゃうからなんだよね。
4000円で買ってきたケヤキの盆栽、オブジェ風にも飾れるエアープランツ、草花のアレンジメントの形をした粘土細工まで食べちゃった。世帯主が手の届かない所や目につかないような所に置いても、なんとかして僕はゲットする。で、あっという間に丸坊主だ。
普段は聞き分けのいい僕だけど、草花だけは我慢ができないんだよね。自分でも理由はよく分からない。
猫でも犬でも、草を食べるのは胃の中のものを吐き出すためだっていわれる。でも、そればかりじゃないと僕は思う。草花が純粋に好きな猫だっているんだよ。世帯主の実家にいる雑種猫ジュリさんだってそうだ。ただし、ジュリさんは花専門なんだけどね。
ジュリさんが実家にやってきた冬のことだ。花が大好きな世帯主のお母さんがシクラメンやミニバラの鉢植えを買ってくると、翌朝には花の部分だけきれいさっぱりなくなっていた。何度買っても同じ。なんとジュリさんが夜中のうちに食べちゃってたんだ。
だけど、ジュリさんは全然吐いたりしない。僕の場合も、形を変えてトイレで再会することの方が多い。
この前、あるお祝いで贈られた花束を手に世帯主が帰ってきた(写真)。ところが、僕がストーカーのようにつきまとってかじるので、とうとう花瓶に生けて飾ることはできなかった。
「とってもステキなお花なのに……」。緊急避難で入れた青いバケツのまま、大切そうに風呂場や台所、使わない部屋へと毎日避難させて歩く世帯主は、すごく情けなさそうだった。
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<今日の筆者>いとう・ひろのしん(下の黒猫)
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
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毎日暑くてわが家はみんなダウン寸前。ふだんは我慢強い私シズカも飲み水は洗面所の蛇口から出してもらうフレッシュな水でないと飲む気にならないくらい。特に大学院で学生をやっている世帯主(麻布小寅堂店主)はつい一昨日まで集中講義や演習がずっと続いていたので大変だった。
朝一番でフラフラしながら出かけていき、夜ヘロヘロになって帰ってくるという毎日だった。その合間に試験もあったし、レポートを書いたり試験勉強をしたりした後にようやく寝ようとすると甘えん坊ののどかがお腹の上に寝そべるもんだから、なかなか疲れが取れないのだった。
疲れきってる世帯主は「のんのん、あ、暑いんですけど…」というのが精一杯でそのまま寝てしまう。
でも、そんなのどかも一応悪いと思ってるらしかった。最近はお気に入りの場所を見つけて、そこでくつろぐようになった。
それはアマゾン.comの箱。世帯主が「夏休みになったら読もう」と楽しみに注文したいくつもの本を運んできたものだった。ある日、寝ようとしてもやってこないのをいぶかしく思った世帯主が探しに行くと、暗い廊下で「キュルキュルッ」と声がした。よく見ると、玄関前の廊下でアマゾンの箱にはまり込んでくつろいでるのどかがいた(写真)。
何度かにわたって大量に本を買い込んだ世帯主、おかげで箱はいろいろあったんだけど、邪魔になるからと次々捨てられて、一番小さい箱だけが残された。それをちゃっかりのどかが占領しているというわなの。
「のんのん、今日は一緒に寝ないの?」
「キュル……ェッ」
「別に一緒に寝たっていいんだよ」
「ルルル……ァッ」
「本当にそこでいいの?」
「ンルル、キュルル……ァッ」
「わかった、じゃあおやすみ」
「キュルルルル…」
もう6歳半だというのにまだ甘えん坊なところが抜けないのどかも、疲れてきっている世帯主を敷き布団にして寝るのはさすがに忍びないと思ったらしいのよね。
でも、見てるととても快適そうで私も入りたくなってきちゃった。でも、のどかのいない隙を狙って私が寝ちゃおうとすると、どこからともなくやってきて、追い出されちゃう。ひろのしんも密かに狙って何度かトライしたんだけど、私たちより体が一回り大きいもんだから正座するくらいしかできなくて、結局は断念することに。
これで一件落着。かと思ったけれど、久しぶりにソファに寝転んで本を読める余裕の出てきた世帯主の上に私やひろのしんが集まるようになっちゃって、やっぱり世帯主は過酷な状況から抜け出せずにいるのだった。
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<今日の筆者>いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・ひろのしん
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
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ようやく梅雨が明けたとおもったら、あ、暑いですね〜。もう私たち家族はほとんど死体のようになって寝ています。みなさんもどうぞご自愛下さい。
以下、2001年8月9日リリース分のアーカイブです。
「しーちゃん、お年ごろの女の子なんだよ? 暑いのは分かるけど、そのかっこはやめたら?」
この夏、私シズカを見るたび世帯主は説得を始める。もともと体の軟らかい私だけど、暑さでピンと耳が立てばたつほど、足腰はどんどんフニャフニャになっていく。毛皮を着てるんだから当然でしょ? で、最近はこれまでになかった姿でくつろいじゃうようになったの。(上の写真)。
「せめて、前によくやってたほふく姿か、ラッコ寝にしたら?」。根気よく世帯主は語りかける。でもねー、これだけの暑さをしのぐには、とにかく楽なかっこが一番でしょ。まあ、ほふく姿は、足をこのまま真後ろに延ばせばいいとして、ラッコ寝は……。
仰向けに寝てみるけど、前と後ろの足がちぐはぐの方向を向いて体がよじれちゃう。直そうとすると、前足が頭の方にのびて、バンザイみたいなかっこになっちゃう。気合を入れても、それぞれの足が中途半端に広がったまま。
「なんかそれ、ラッコじゃなくて、仰向けに転んで宙をかくクワガタみたい」。世帯主に言われて私は決心した。もう一度、かっこいいラッコ寝をしてみせる!
ラッコ寝というからには、ただ仰向けに寝てればいいってものじゃない。正しいスタイルがあるのよね。まず、真上を向いて寝る。前足は手首を曲げて、胸の上にちょんと置く。後ろ足も左右に開いちゃダメ。のばしても縮めてももいいけど、やはり上を向けるのがポイントね(下の写真)。
というわけで、世帯主とともにラッコ寝の特訓を開始。毎晩、お風呂から上がった後、世帯主の柔軟体操が終わるのを待って始めるの。
私がごろんと横たわると、世帯主が真上に向かせてくれる。手で支えてもらいながら、前後の足を上に向けて姿勢を整える。世帯主が手を離しても崩れなかったらOKよ。
ところが、暑さで関節のねじが溶けちゃったのか、なかなかうまくいかない。だらりんこ〜んと、私の足はばらばらの方向に開いてしまう。「今日もダメか」。口に出さなくても、目を見れば世帯主の言いたいことはよく分かる。明日こそはと私も心に誓う。
そのうち、ヒロノシンとノドカが特訓の様子を見守るようになった。真剣な私たちを応援してくれてるんだと思ったら、大間違い。ある日、隣でそれぞれごろごろと転がり始めた。どうも私たちが遊んでると勘違いしたらしいの。
せっかくだから、ヒロノシンとノドカにもラッコ寝を教えようと世帯主は考えた。でも、ヒロノシンは手足が長くて仰向けになると左右に開いちゃう。ラッコというより、まるで黒こげになったサンマの開き。
ノドカは横向きのまま、器用に後ろ足だけ動かして逃げていってしまう。その様子はまるでミジンコ。かと思ったら、ダッシュで戻ってヒロノシンや私にじゃれついてくる。
正しいラッコ寝への道のりは、まだまだ遠いかも。
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<今日の筆者>いとう・しずか
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★このコラムは某ウェブサイトで2000年1月〜01年9月まで続いた連載コラム「21C(世紀)の猫」のアーカイブです。現在の家族模様を織り込みながら、キャッ!といってしまいそうな楽しい話題をお届けします。
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「のんちゃん、そこはダメダメ」。世帯主がノドカを抱えて走ってくのを、よくやるなーって思いながら、私シズカは今日も見送る。すると豪快でリズミカルな音が聞こえてくる。バリバリバリバリ……。
3回目の育児で世帯主は初めてあることに挑戦している。それは「爪とぎ指導」。事情があって、ヒロノシンと私は前足の爪がないんだけれど、ノドカの前足には爪がある。それで、世帯主は爪とぎ場をいくつか設けて、爪とぎはそこでするよう教えてるの。
絨毯の隅とか、お風呂マット、ゴミ箱代わりに使っている大きな竹かご……。放っておくと好きなところでとごうとする。それを見つけるたび、世帯主は爪とぎ場に連れていき、自ら爪とぎのお手本をして見せる。
で、ノドカがちゃんとできると、頭をなでなで優しく褒めるのよね。爪とぎ指導をするときの世帯主は決して怒らない。なぜならノドカは大目玉をくらうと、萎縮しちゃうからなの。
うちでは私たちは台所に上っちゃいけないと教えられている。それを知らずに、高い所に跳べるようになったノドカが上ってしまったときのこと。初めが肝心と思った世帯主は迫力ある声で怒った。「こらっ!」
私やヒロノシンなら、腰を低くしてさっさと退散して2度とやらない(世帯主の前では)。ところが、ノドカはフリーズしちゃって、うずくまったまま動けなくなってしまった。それで世帯主は、私やヒロノシンと同じようにしつけるのは無理だと思ったらしい。
昔の偉い人も「人を見て法を説け」って言ってるし、マラソンの高橋尚子選手のように褒められていい結果を出すキャラクターもいる。それで根気よく教えることに決めたのだった。
甲斐あって、ノドカも次第にきちんとルールを守れるようになった。やりたいと思ったときにすぐできるよう、ノドカの爪とぎ場は5カ所ある。正確には、5つの爪とぎ道具を持ってるっていう方がいいのかな。それを家の中の適当なところに置いてるの。
ボーナスで買った絨毯の端切れ、ペット用品店で買った木や麻布で作った爪とぎブロック……、そこに先週、新しいのが加わった。犬の顔の形をしたマットタイプのものが2枚。和室と洗面所に置いてあるんだけど、それがノドカの最近のお気に入り。
通りがかると必ずバリバリやってるし、そのままそこで寝そべって眠ることもあるくらい(上の写真写真)。心なしかノドカの顔に似てるように見えるんだけど、それで親近感がわくから……なんて考えすぎかな?
ノドカがあんまり楽しそうにやってるもんだから、最近はついつい、私も爪とぎグッズに手を出してしまう(下の写真)。実はヒロノシンも虎視眈々と狙ってるのよね。
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<今日の筆者>いとう・しずか
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「ごろ〜ん、ごぉ〜ろぉ〜ん」。世帯主のかけ声にあわせて床に転がり、体をよじる。「の〜び〜、のぉ〜びぃ〜」。仰向けになって、両手を上にピンのばす。僕ヒロノシンの至福の時だ。おなかをなでなでされたりしたら、気持ち良すぎて足まで伸びちゃうよ。
「ごろんのび体操」とでも言えばいいかな。世帯主と2人暮らしだったときには、よくやっていた。仕事から帰った世帯主を出迎えた時のあいさつ代わりにもなっていた。風呂上がりの柔軟体操のメニューにもなってたんだよね。
その後シズカがやってきて、今じゃノドカもいるから、なかなか思いっきりできなくなった。甘えん坊のシズカは「何してるの?」って寄ってきて、僕と世帯主の間に割ってはいる。遊びたい盛りのノドカはじゃれついてくるし、うかうか寝転がってられない。
僕は考えた。いつなら思う存分やれるかなー。で、姉妹の昼寝どきや夕飯の直後が狙い目だって気づいたんだ。
シズカとノドカはご飯を食べるのがのんびりだから、僕が食べ終わるときにはまだお皿に向かってる。で、さっさと食後の顔洗いを済ませて、ふたりの様子を確認する。まだ食べてる。よし、今だ。
世帯主の前に行き、腰を落とし気味の格好で振り返る。気づいた世帯主と目が合う。世帯主はうなずき、「あれね」とつぶやく。これで商談成立。僕たちは無言で絨毯を敷いた広めの部屋に向かう。で、始めるんだ。「ごろ〜ん……」
聞きつけた姉妹が駆けつけた時には、もう佳境に入っている。のばしきった手の先からつま先まで約1メートル。ノドカが飛びかかろうとしても、ひらりとかわしちゃう。身も心もリフレッシュした直後だから、体の動きもスムーズだ。
最近じゃ、シズカもまねしてやり始めた。でも、マスターにはほど遠い。ラッコ寝と同じでちゃんと作法があって難しいんだよ。
「ごろん」はただ寝転がるんじゃない。回転レシーブのようななめらかな動きで斜めに転がるのがベスト。「のび」は、まっすぐ頭上に手をのばす。シズカはドテッと転がっちゃうし、手足が短いので「のぉ〜びぃ〜」のところが、「のびっ」くらいにしかならないんだよね。でも、懸命にやってるからよしとするか。
ごろんのび体操、いろんな場面に応用がきく。たとえばお客さんがきたとき。熱烈歓迎の気持ちを表現できるし、芸の1つと見なして喜んでくれる人もいる。
世帯主のご機嫌対策にも有効だ。落ち込んだり機嫌の悪そうな時には、世帯主の前で、僕ひとりでごろんとのびを繰り返す。何度もやってるうちに、世帯主は吹き出して元気になるし、シズカやノドカも加わり、みんなで遊べるしね。
のび姿は寝苦しい夜にも効き目があるのか、最近、明け方に目覚めると、隣で世帯主が僕と同じのび姿で眠ってる。え、こんな姿で寝てるの?って複雑な気持ちになるんだけど、そのことは世帯主には内証だよ。
☆ ☆ ☆
このコラムは2001年8月16日「21Cの猫」にリリースされたコラムのアーカイブです。
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いとう・しずか
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わが家はテレビをほとんど見ない。見るのは日曜日夜7時のニュースと、その後の「ダーウィンが来た! 生きもの新伝説」という自然科学系番組くらい。
狭いマンション暮らしなので、末っ子トラちゃん(3歳10カ月)の生活に合わせると、彼女が眠った後にリビングでテレビをつけるわけにもいかない。平日はバタバタしていて見てる暇もない。というわけで、日曜の夜は家族でテレビを見る唯一の時なのだけれど、実はテレビが大好きな私たちにとっても憩いのひととき。「ダーウィンが来た!」は動物がいっぱい出てくるので、ついつい画面に近づいてしまう(写真は画面に映し出された鳥の生態に興奮するひろのしん)。
というわけで、今日はトラちゃんが生まれる前、私たちがテレビをよく見ていた懐かしい頃のコラムをお届けします。2001年7月12日リリース分です。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「大丈夫かなぁ〜」。大きな旅行カバンを手に世帯主がつぶやいた。「しーちゃん、いい子でね。のんちゃんのこと頼んだよ」。そう言って私シズカの目を見つめたの。
世帯主は週末、親類の法事で私たちに留守を頼んで旅立ったのだった。私とヒロノシンなら心配はいらない。でも、ノドカが家族に加わって初めての2泊3日の不在で、いろいろと心配してたのよね。
ごはんと水はもちろん、トイレもきれいなものを2つ用意した。でも、気になり出すと次々と気になり始める。敷いたばかりの新しい絨毯にげろよんされないか、マタタビの枝を勝手に捜し出してラリっちゃわないか、、、。でも、最大の心配事はテレビだった。
夏のボーナスの戦利品として、わが家には絨毯のほかに液晶テレビがやってきた。新製品だから形もシンプルで格好いいし、画面もきれいで見やすいから、買った本人は満足してる。でも、もっと喜んでいるのが私たち3匹なのよね。
特に喜んでいるのはノドカ。真正面のソファからじゃないとよく見えなかったのが、今はジャングルジムで寝ころびながら、大好きな野球やサッカーの試合が楽しめちゃう。コマーシャルも好き。最近じゃビールの宣伝を一生懸命見てるほど。
生後5カ月の未成年の分際でマタタビ遊びをたしなむ上に、アルコールにまでまで手を出すつもり? 育て方がいけなかったのかも、と世帯主は反省してる。
新製品の登場で、ヒロノシンまで大のテレビ好きになっちゃったのもいけなかった。世帯主の行動をよく観察してるヒロノシンは、マタタビをしまっている観音開きの戸棚や、玄関のドアの開け方を理解していて、時には実践しちゃうのよね。
そこに器用ときてるから、密かにテレビの電源の入れ方をマスターしていて、留守の間に、私たち3匹がテレビ三昧をするんじゃないかと世帯主は考えたみたいだった。
テレビ画面に集中すると、私たちはどんどん画面に近づいてしまう。至近距離で長時間見るから、近視になるんじゃないかというのも心配事の1つなの。
犬はもともと視力が悪いというし、高齢になって目が見えなくなるケースも少なくない。だけど、目の悪い猫の話は聞かないでしょ? 蚊やハエを追いかけたり、直径数ミリのトイレ砂を一粒ずつ認識してる。年を取って視力を失うという話もきかないし、、、。
いくら「近くで見るのは目によくないの」と言っても、私たちが素直に聞くとは思えないし、近視になっても、猫用メガネなんてどこにも売ってない。まずは私たち猫の視力について研究しようと、旅の道中、世帯主はひとり決意したのだった。
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<今日の筆者>いとう・しずか
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僕ヒロノシンは、出かけていく世帯主を送り出しながら、いつもちょっと心配になる。変質者と間違われないでよね、そう心の中でつぶやく。あんまり大きい声じゃ言えないけど、世帯主には困った癖があるからなんだよ。
僕も時々困るんだ。歩いている後ろから、お尻を見るんだもの。そう、タマタマの観察をするんだよね。僕は子どものころに去勢手術を受けたから、小さな形跡しか残ってないけど、でも、やっぱり恥ずかしい。
世帯主は猫を見ると必ず、しっぽの付け根の部分をチェックする。特にオスだったりすると、じぃ〜っと見ちゃう。で、「あんたもちゃんと2つあるのね」なんて言ってる。これが人間だったら大変なことでしょ? でもね、別にスケベ心からじゃないんだ。
これまで何度か登場したシャム猫ネルさん、世帯主が高校時代に可愛がってたハンサムボーイだけど、実は彼にはタマが1つしかなかったんだ。チビだったころには分からなかったけど、成長するにつれて、家族みんなが「ん?」と、思うようになってたらしい。
初めての家猫で、いつ手術すればいいのか分かららず、去勢されないままだった。体が大きくなるとともに、当然、オスのシンボルも立派になってくる。
シャム猫は耳や鼻の周り、手足やしっぽと、先端部分が黒いよね。で、ネルさんのタマタマも、ビロードのような濃い茶色の毛皮で覆われていた。小学校1年か2年だった世帯主の弟が宿題で描いたネルさんの絵(写真)にもしっかり登場してる。
ところが、片方はぷっくりときれいなボール状に膨らんでいるのに、もう1つの方はぺたんこ。ある日、家族みんなで意を決して触ってみたら、中身がないということが分かったんだ。
世帯主のお父さんと弟は男同士ってことで何となく不憫に思っていたようだし、元気だからいいかと思っていた世帯主とお母さんも「これでいいんだろうか」とひそかに気にしてた。
ある日、帰宅した世帯主にお母さんが言った。「あったのよ、もう1つ!」。なんと、ネルさんを仰向けにしたら、おへそと右後ろ足の付け根の中間あたりに、ぽっこりとしこりみたいなものがあった。それがもう1個のタマだったんだ。
お医者さんに聞いたり本を読みあさったお母さんの話では、タマタマはもともとお腹の内部でできて、成長とともにお尻の方に下りてくる。でも、たまに途中でとどまっちゃうことがあるんだって。困ることもなさそうだし、ネルさんのおかま疑惑も解けて、みんなは一安心した。
そして、それからは来客があると、ネルさんはお尻とお腹を披露する羽目になったんだって。
そんな平和な日々が、世帯主には懐かしいらしい。その気持ちも分かるけど、こっそりやってよね、ったく。
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<今日の筆者>いとう・ひろのしん(下の黒猫)
雑種。1998年夏、大阪箕面市生まれ。かに座(推定)。きれい好きで、お人(猫)好し。忍耐強さと面倒見の良さには定評あり。得意技は洗濯機もぐり。しずか&のどかという血縁関係のないスコティッシュ・フォールド種の姉妹猫と同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
いとう・しずか
スコティッシュ・フォールド種。1999年大阪豊中市生まれ。しし座。得意技はラッコ寝と、後ろ足投げだしほふく前進。近所の動物病院では「スコティーのシズカちゃん」として人気。2歳年下の妹ノドカと、ヒロノシンという黒い雑種の雄ネコと同棲。飼い主は麻布小寅堂店主。
★このコラムは某ウェブサイトで2000年1月〜01年9月まで続いた連載コラム「21C(世紀)の猫」のアーカイブです。現在の家族模様を織り込みながら、キャッ!といってしまいそうな楽しい話題をお届けします。
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